BLue CaFe NeT

by HiRoo iNoue || ACTOR

雑記・雑文

閑話休題

DULL-COLORED POP vol.20『福島三部作』は、俳優として少し特殊な仕事だ。扱っているテーマの現代性、そして深刻さはもちろんだが、純粋に「演劇作品」としてみた場合にも、普段とは違った経験となっている。第一部『1961年: 夜に昇る太陽』ではほぼ全編を通…

actors' playground 雑感

先日、actors' playground 11thを終えた。通し番号に入らないものを加えると、16回目の企画だった。回を重ねるごとに僕自身学ぶことがあり、悩みながら改良を加えて今に至っている。 俳優がワークショップ的なものをやることについて、さまざまな意見がある…

「遅筆」問題について思うこと

いま巷では、小劇場界の「遅筆」問題について盛り上がっている。「公演中止」という、誰も得をしない、誰もが痛む、苦しい決断を下さざるを得なかった団体が続いた。外野から一方的にそれを非難したり批判したりすることは僕のすることではない。けれども、…

父が旅立ちました

2月3日午前4時25分、父が亡くなった。享年78歳。僕はこれまでの46年の人生のうち、父と40年ぐらい同じ家で暮らしたことになる。亡くなって1週間以上が経つけれど、まだ父の不在にうまく慣れない。 昨年の4月、父が突然、普通でない息苦しさを訴えたので、急…

パワーゲーム

こないだ村上春樹氏の小説を読み返していて、会社勤め時代のことで妙に合点のいく考えに至った。僕は入社の段階から「おまえみたいなケースは過去に例がない」と言われたほど、僕を採用することへの賛否がぱっかりふたつに分かれた(らしい)。しかも「否」…

言葉、の、羅列

書かれた文章を読むと、それがたとえ短いものであっても、その人のことがある程度わかってしまうように思える。少なくとも、なんとなくこんな感じの人なんだろうなと予想ができてしまう。「書く」ことも、「話す」ことも、「考える」ことも、その人の中で生…

予期せぬ訪問者

今日は起きてからずっと不安定で、どうしたことだろうと思っていたのだけれど、どうやら「あの人」がぼくを訪ねてきているらしい雰囲気がある。もう15年近く前に自分からあっちの世界に行ってしまった人だから訪ねてきたも何もないのだけれど、今日はずいぶ…

草原の海

僕らは、だだっぴろい草原にいる。見渡す限りの草原。360°どこを向いても見渡す限りの草原。草原と雲しか見えない。あとは、君の背中。草原って言っても、背丈ほどある草が生えてるわけではなくて、かと言って、芝生みたいな感じでもなくて、腰よりちょっと…

とても静かだ。

夏の疲れが出て心身ともに本調子でないからか、ここ数日、心の中がとても穏やかに凪いでいる。今日は昼すぎからさっきまで外出していたにも関わらず、自分のまわりだけ音がすっと消えているような静かな時間。急に涼しくなった夜は、まるで真冬の透明な空気…

弧悲

もう3月だ。前回のブログが元旦だから2ヶ月以上さぼっていたことになる。よくない。今年に入ってからは稽古も本番もなかったので、ひたすらにリハビリと充電に時間をあてている。幅を広げるべくいくつかのワークショップを受けてみたり、演劇関係の本をた…

真夜中、ファミレスにて。

深夜のファミレスはぼくのお気に入りの場所のひとつだ。稽古が始まってから佳境を迎えるまで、そこで時間を過ごすことが多い。昔から静かな場所より雑音のある場所の方が集中できた。学生のころも音楽がないと勉強出来なかったり、電車の中が最高の読書室だ…

ぐるぐる

公演が終わってからの10日間、舞台を観に来てくれた人たちを中心に、いろんな友人とゆっくり会う時間を作っている。酒を飲みに行ったり家に遊びに行かせてもらったり出演している舞台を観に行ったり一緒に舞台を観に行ったりいまいろんなことに敏感になって…

僕が僕であるために

ぼくがよく参考にしている占いに、 今年あなたはたくさんの望みを抱きます。そしてその望みを選びとろうとします とあって、「ふ~ん、そうなんだ」と思っていたのだが、どうやらその占いは当たっているらしく、今年に入ってぼくはいろんなものを手に入れた…

波乗りジョニー

ぼくは昔からかなり無計画に人生を歩んでいる。これまでいくつかのターニングポイントがあったが、その全ての決断が突発的・衝動的であり、計画的に物事を進めた結果ではなかった。運命任せというか他力本願というか、気がついたらそうなってたということが…

ワカラナイ

カタカナタイトルシリーズ。最近あまりにも分からないことが多い。世の中のこととかじゃなくて自分のことで。いろんな人から問題点を投げかけられる機会が続いて、しかもそれはその人の言ってる通りだと思えるのに、どうにかしたいと自分でも心から思ってい…

トラウマ

最後のオフ。限界近くまで身体が疲れてしまっているので、一日自分を癒す時間に使う。トラウマについて考えさせられている。傷つき傷つけられた過去の出来事。そのときに感じた恐怖と悲しみ。無意識のうちに身についてしまった自己防衛本能。そのおかげで再…

オソロシイ

幼いころからぼくは春という季節が嫌いだ。何かが終わる季節。何かが始まる季節。避けがたい別れへの寂しさなのか活気づく世界が不安にさせるのか生死の境目のような危うさに怖れをなすのかはたまた単純に花粉のせいなのか春になるとぼくは精神のバランスを…

呼吸困難

ここ数日感情的に揺さぶられることが多くて、いてもたってもいられない瞬間が続いている。まるで思春期のようだ。苦しい。苦しいから飲んでしまう。飲むから余計苦しくなる。焦ってもどうにもならないことは分かってるのに。もう少し辛抱すれば何とかなるは…

lonely wolves are crying

愛して止まない人たちと会合。それぞれがそれぞれとつながっているけれど、4人で揃うことは珍しい。暖かくて穏やかで、でも繊細で張りつめた時間。散々騒いで迎えた朝は、雪で覆われた白い世界だった。愛しているけどひとりだからひとりだけど愛しているか…

嗚呼、青春の日々

既に青春とか思春期とかほど遠い年齢になってはいるけど、良くも悪くも、あの頃と根本は変わらない自分がいて。人と関わることに何より喜びを得られる自分だからこそ、いまのこの仕事を選んでいるのだろうなと。前回の現場でも今回の現場でも、そんなことを…

幸せな一日

今日は昼から夜までずっと幸せな続きの一日だった。ひとのつながりを改めて実感した一日。こういう一日があるから日々がんばれる。

アリガトウ

誰かの何かに対する想いがぼくの何かに対する想いに触れたとき誰かのぼくに対する想いがぼくの誰かに対する想いと交差したときぼくはどうしようもなく癒されるのだとだからぼくは芝居をやっているのだと今日いまさらながらに気づいた。そこに一緒にいてくれ…

仮死

最近ものわすれがひどい。20代後半くらいから少しずつ記憶力の衰えを感じていたけど、ここ数ヶ月でその勢いが加速している気がする。最近忙しくなって、いろんな種類の出来事が同時進行してるせいかもしれない。もともと環境適応力が高くないぼくの精神が反…

原点回帰

今日は所用あって中野富士見町へ。目的地に向かう途中で、自分が産まれた病院に遭遇。何の記憶も残ってないけれど、しばし足を止めて感慨に耽る。産まれたことに改めて感謝。ありがとうございます。

ぼくの街

高円寺は、ぼくにとっての第2のホームタウンと言っても過言ではない。母親の姉(ぼくのおばさん)がずっと高円寺に住んでいて、ぼく自身杉並区で生まれたこともあって、まだ0歳だった頃から高円寺でよく遊んでいた(そうだ)。幼いころの記憶では、青梅街…

木村さんと鈴木くん

働いていた会社を辞めてから、かれこれ8年が経つ。会社にいた時期は短かったけれどきちんと勤めた会社はその1社だけだったし、いろいろと波乱に満ちた密度の濃い時間を過ごしたので、今でも身体のどこかに、記憶がこびりついて消えない。そのせいか未だに…

さくらん

また最近変な夢が続いている。 おととい 飲み屋で知り合ったある同年代くらいの男の人に、今から自宅でパーティをやるので来ないかと言われて、酔っぱらった勢いで彼の家に行くことにした。その家は古めかしい豪邸で、中に入ると思ったよりたくさんの人が集…

暗闇

沈黙の闇は、喧騒の光に殺される。密やかな想いは闇の中でしか生まれないのに。揺るぎない憧れは闇の中でしか育まれないのに。戻らないと、暗闇に。そこにぼくの生きる意味がある。

最近、「顔」が変わったと言われる。長く会ってなかった人なら分かるけど、しょっちゅう会ってる人からも言われる。それもひとりふたりからではなく、かなり多くの人から言われている。だから、多分何かしら変化があったのだろう。先日、お世話になってるあ…

勝手にしやがれ

自分で言うのも変だが、ぼくは情に篤い人間だと思う。思いをかける人にはとことんかける。大切にしたい出会いはとことん大切にする。そうやって関係をどんどん深めていきたいと思うタイプの人間だ。だけど、いやだからこそ、そういう相手の裏切りは頑なに許…