波音

乞局「邪沈」、無事に終わりました。観に来て下さった方々、どうもありがとうございました！ぼくにとって初めてづくしの公演で不安や混乱で苦しんだことも多かったですが、「今まで観た中で一番良かった」という感想も多く、とりあえずホッとしています。

ぼく自身にとっても、実り多き公演になりました。達成できたことも多かったし、課題もたくさん見つかりました。そして、作・演出の下西さんをはじめ、共演者・スタッフの人たちにも本当に恵まれました。みな個性的で才能豊かで人間味に溢れていて、信頼できる人たちばかりでした。そういう出会いが出来ることは幸せなことです。

何よりも、今回の役に出会えたことはぼくの財産です。彼の苦しみには到底及ばなかったにしても、それに触れられた瞬間はあったように思います。開演前に流れていた波音が耳から離れません。「気持ち悪い」とか「暗い」とかいう感想が多いようですが、ぼくにとっては、壮絶な愛の物語でした。終わってしまって悲しいです。

が、余韻に浸る間もなく、明後日から次の舞台の稽古が始まります。幸せなことです。今度も苦しい芝居になりそうですががんばります。また観にきてください！