真夜中、ファミレスにて。

深夜のファミレスはぼくのお気に入りの場所のひとつだ。稽古が始まってから佳境を迎えるまで、そこで時間を過ごすことが多い。

昔から静かな場所より雑音のある場所の方が集中できた。学生のころも音楽がないと勉強出来なかったり、電車の中が最高の読書室だったり。

台本を読んだり覚えたりするのは大抵深夜のファミレス。長時間いてブツブツ言ってるから変な人に見えるかも。たくさんメモ書きとかするけどあとで見返すことはあんまりない。思いつくままに考えてメモしてほっときっぱなしにする。大事なことは何度でも自然に思い返すもので、そうしてるうちに何となく自分に滲みこんでくる。日々そんなことを繰り返す。

台本を読んでるうちに思考があらぬ方向に飛ぶことも多い。いつの間にか自分の来し方行く末に思いを馳せたり。今日は自分の作りたい芝居について考えた。漠然と思っていたことだけど、近いうちに演出をしてみよう。一緒にやりたい役者はだいたい決まっている。作りたいのはぼくが観たい芝居。作品だけがなかなか決まらない。どの作品をやるかはすごく重要だろうに。そんなことをダラダラ考えてるうちに、空が白んできた。もう寝よう。