BLue CaFe NeT

by HiRoo iNoue || ACTOR

弟よ

目が冴えちゃったからもう一発。今回の作品のラストシーンのことはやはり書いておかないと。

玉置玲央との2人のシーン。7分間ほとんど動くことなく淡々と語りあうだけのシーン。僕はこれまでこんなに密度の濃いシーンをやったことがない。これからだって何回経験できるかというほどだったと思う。

詳しいことはれおくんがブログに書いてくれていた。ビックリするほどに思いが重なっているので、そこはれおくんに任せることにする。
http://hakuaibiyori.seesaa.net/article/200934208.html

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オープニングで僕たちは並んで花道から登場し、分岐点で2方向に分かれてそれぞれの世界に進んだ。確か2日目だったと思うが、僕はそのシーンをやりながら、「あー、この花道は2人が産まれてきた産道なんだ」と感じたときがあった。そのとき僕は感覚的にすとんと、れおくんを弟だと思えた気がする。

限りなく制限を加えられたラストシーンでは、結果的に彼の発するオーラと表情だけがほぼ全ての情報だった。きっと彼にとってもそうだっただろう。それなのに、いやそれだからこそ、お互いに感じていることが手に取るように感じられた。観た人たちにどう観られていたかはさておいて、僕たちは日々新鮮に、強烈に、7分間つながりあった。深く濃厚な暗闇と沈黙の中で、世の中に僕たちしかいないんじゃないかという感覚すらあった。

初共演で、しかも意図的に近づきあわなかったけれど、毎日舞台上であんなふうに濃い時間を過ごしたことで、何年分ものつきあいをした友のように感じられる。芝居って素敵だ。

れおくん、またいつかどこかで一緒にやりたいね。まあ、確実にそのときは来るだろうけど。誰か僕たちの二人芝居を企画してください(笑)