淋しい狐はコンコンと鳴く
数日経ってしまいましたが、ジェットラグプロデュース『呪い』、全公演が無事に終わりました。観てくださったみなさま、気にかけてくださったみなさま、キャスト・スタッフなど関係者のみなさま、本当にありがとうございました。
僕が演じた役は「呪いでいなり寿司にされた男」。こんな着ぐるみを着て演じました。
着るのも脱ぐのも一苦労。着ると動くのが大変だし、姿勢をキープするのも大変。後遺症としてひどい肩凝りに悩まされています。
そしていなりになった初日のメイク。絵の具でペインティングしていました。
いなりになって7日目のメイクはこちら。腐りはじめています。いろいろ麻痺してきて日々濃くなってしまいました。
アフターイベントでは書道家の涼風花さんに、僕から連想する文字ということで『狐』と書いて頂きました。「いなり寿司」の役をやっていることと、役によっていろいろな姿に化けるということをかけてくださったようです。とても気に入ったので、額に入れて一生大切にしようと思います。同じ日に書いてもらった古原靖久くん(ヤス)は『熱』でした。
楽屋の鏡前も隣どおしで兄弟のように仲良くなったバカヤス。アホ面で撮ってもイケメンなのが腹立たしい。15歳も年下のくせに、気がつくと「ヒロオくん」とか「アホヒロオ」と呼ばれていた。バカがうつってやしないか心配です。
そして今回の僕の恋人役の及川奈央ちゃん。美しくてしっかりもので、最高の恋人役でした。役作りのために(?)脳内で妄想デートしたりもして。野仲さんを含めた3人のシーンはいろんなことがあって、ほんとに楽しかったなあ。
どちらの写真にも登場する骨骨くん(正式名称は「コップのふちボーン」というらしい)は、今回の公演のマスコット的存在でした。
鏡の前で座りこんでいたり、絵の具の中に顔を突っ込んで倒れていたり、僕の飲んでいたミネラルウォーターの中に沈んでいたり、ヤスのワックスの中に埋め込まれていたり。打ち上げ中に奈央ちゃんのカバンの中に忍ばせたので、いまは奈央ちゃんの家にいると思われます。
これはヤスがファンの人からもらって飾っていたぬいぐるみ。この子も僕たちのアイドルでした。いろいろみんなでいたずらした中の最高傑作がこれ。及川奈央作の「敏腕マネージャー」。僕のメガネとヤスの携帯が使われていました。
いなりの着ぐるみは共演者にもやはり人気で、ほとんどの役者が試しに入ってみたりしていたのですが、そのときの1コマがこれ。今年2回目の共演の酒巻誉洋くん(マッキー)。
マッキーには今回大変世話になりました。前回にも増してマッキーの凄さを実感したし、前回にも増してマッキーのことが好きになりました。また一緒にやりたいね。
そして今回の魅力的で心優しい共演者たち。本当に良い座組みに恵まれて楽しかったです。
演出の山崎くんはまだ20代半ば。穏やかで、芯が強くて、謙虚で、信頼できる演出家でした。これからどんどん良い演出家になるだろうなあ。今後が楽しみです。
そして座長の入山法子ちゃん。外見が美しくて魅力的なことはもちろんだけれど、それ以上に内面の素晴らしさに魅了され、舞台女優としての彼女の大ファンになりました。今後が楽しみです。
他のキャストやスタッフも言っていたけれど、公演中流れていた曲がいまだに頭から離れません。僕がいなり寿司の格好で歌った『勝手にしやがれ』、全員が天使の格好で歌った『愛は勝つ』はもちろんですが、一番はやはり、山崎ハコさんの『呪い』。
コンコン コンコン 釘をさす
私いつまで 釘をさす
誰がこうした うらんで釘をさす
私をこうした うらんで釘をさす
すごい歌です。TSUTAYAでレンタルしたいけど、家でひとりで聞くのは怖い。悩むところです。
僕にとって初めてづくしの公演で、悩むことも多く、身も心もしんどい日々でしたが、同時に楽しいこともたくさんあって、公演が終わってホッとしている反面、とても淋しいです。でもまた数日後集まるみたいなので、それをとりあえず楽しみにしています。
願わくばまたどこかで一緒に仕事ができますように。