BLue CaFe NeT

by HiRoo iNoue || ACTOR

アグレッシブ宣言

明けましておめでとうございます。

昨年中は大変お世話になりました。いまさらながら、2013年を簡単に振り返ってみます。なぜだかとても、長く感じた1年でした。


●2~4月
テアトル・ド・アナール
『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインブルシーロフ攻勢の夜に弾丸の雨降り注ぐ哨戒塔の上で辿り着いた最後の一行──およそ語り得るものについては明晰に語られ得る/しかし語り得ぬことについて人は沈黙せねばならないという言葉により何を殺し何を生きようと祈ったのか? という語り得ずただ示されるのみの事実にまつわる物語』

2度目の谷賢一作品。谷くん+野村くん+男優5人の男ばかりの創作現場。たくさん勉強して、たくさん議論して、たくさん実験した。最後まで困難を伴う作品だったけど、
たくさんの人に愛された作品になって嬉しかった。僕にとっても長く記憶に残る作品になると思う。


●5~6月
アトリエ・センターフォワード
『ヘッダ・ガブラー』

4度目のセンターフォワード。お互いを良く知っているからこそ辿りつけたことが多くあった気がする。やってみたかった役をやれて嬉しかった。古典作品はコンスタントにやり続けていきたい。


●8~9月
風琴工房
『hedge』

僕の人生にとって強烈な体験であった金融業界の物語。役者としてそれを追体験することで過去の自分と否応なく向き合わざるを得ず、ひとりの人間として、それは得がたい経験となった。これまた男優ばかり11人の現場。3月に引き続き、多くの人に愛された作品になって嬉しかった。


●10~11月

ジェットラグ・プロデュース
『呪い』

初のコメディ。初の着ぐるみ。しかも「いなり寿司」の役ということで不安だらけだったが、初めての経験はいつでも得るものばかりだ。長い付き合いになりそうな仲間とも出会えて良かった。これからも怯えずにいろいろなことに挑戦しなければ。


●12月~
青☆組
『人魚の夜』

まさに生まれようとしている作品。青☆組への出演は初めてだが、自分以外の出演者8人のうち4人は共演経験あり。開幕まで10日を切った。早くお客さんと出会いたい。


振り返ってみると、苦しい作品が多かった。良い意味で、自分が壊れ始めた1年だった気がします。なにより健康に過ごせたし、充実した良い年でした。

ようやく厄年も抜けたので、2014年はガンガン攻める年にしたいと思っています。本年もよろしくお願い致します。


2014年 元日
井上裕朗